GEHとDTEエナジー社がESBWRの開発を推進

【ノースカロライナ州ウィルミントン-2015年10月5日】 -GE日立ニュークリア・エナジー(以下、GEH)とDTEエナジー社は、本日、革新型単純化沸騰水型原子炉(ESBWR: Economic Simplified Boiling Water Reactor)の詳細設計を更に推進していく計画を発表しました。

本年5月に、DTEエナジー社はESBWRの建設および運転に係る認可を米国原子力規制委員会(NRC: Nuclear Regulatory Commission)より初めて取得しました。同社はESBWR建設の決定には至っていませんが、長期的な環境への影響や経済面における原子力の優位性を考慮しつつ、建設の検討を継続しています。

「DTEエナジー社とGEHは、ESBWRの詳細設計を進めるために、資源要件の精査や計画検討を通じて更に協力関係を深めていきます。これによりDTEエナジー社が今後、二酸化炭素を排出しないベースロード電源としてESBWRを同社のエネルギーミックスに加える決定をした際に、よりスムーズな導入を可能とします。私たちは今回の協力関係を、世界で最も安全な原子炉の継続的な商業運転を実現するための、非常に重要なステップと考えています。」とGEHのCOOであるジェイ・ワイルマンは述べています。

ESBWRは、先進の受動的安全システムを採用しており、炉心損傷頻度において世界で最も安全と認められた原子炉設計です。施設内外での交流電源喪失時や作業員による操作がない場合でも、7日間以上の自己冷却が可能です。また、能動的安全システムを持つ他の原子炉よりポンプや作動機器の設置数を約25%削減可能であるため、発電キロワット当たりで最も低廉な運転や保守、人員コストを実現します。

ドミニオン・バージニア・パワー社も同社のノースアナ原子力発電所3号機の増設計画にESBWR技術の採用を決定しており、このプロジェクトの認可取得は来年になると予想されています。

GE日立ニュークリア・エナジー(GEH)について

米国ノースカロライナ州ウィルミントンに拠点を置くGEHは、先進の原子炉および原子炉関連のサービスを提供する世界有数の企業です。GEHは、2007年6月にGEと日立製作所の原子力分野の事業提携により設立されました。原子力分野における新たな提携関係の締結により、GEと日立製作所は統一の戦略的なビジョンを掲げ、より広範なソリューションを提供するとともに、原子炉の新設や原子力関連サービスを提供する機会を拡大していきます。この提携関係は、世界中のお客さまに原子炉の性能、出力、および安全性の向上を実現するために必要な技術的リーダーシップを提供します。

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