GEHが米国エネルギー省の原子力先端技術研究プロジェクトを主導

【ノースカロライナ州ウィルミントン-2016年6月22日】 -GE日立ニュークリア・エナジー(以下、GEH)は、米国エネルギー省 (The U.S. Department of Energy: 以下、DOE) による予算2百万ドルの材料を積層し造形する研究プロジェクトを主導する事業者に選定されました。

GEHは、原子力発電所で使用される試作交換部品を製造することで、プロジェクトを主導していきます。試作品は、サウスカロライナ州グリーンビルにあるGEパワー・先端加工施設で3Dプリンターを使用し金属造形され、アイダホ国立研究所(Idaho National Laboratory、以下INL)へ送られます。同試作品は、INLの最新試験炉で放射線の照射後、GEHによって試験および未照射材料との比較分析が行われます。その結果は、GEHが燃料、サービスおよび新プラントへ3Dプリンターを使用した部品を適用、展開するために活用されます。

「3Dプリンターによる積層造形は、原子力発電所の運転性能を向上させる交換部品の加工において、加工期間の短縮とコスト削減を可能にするため、非常に重要な技術です。原子力の先端技術研究におけるDOEの指導力に感謝し、今後INLと協力し仕事を進めることを楽しみにしています。」と、GEHの社長兼CEOであるジェイ・ワイルマンは述べました。

このプロジェクトは、先週、DOEが発表した原子力先端技術研究に関連する総額8千万ドルを超える投資の一つです。原子力科学技術使用者施設の資金を使用し、世界最高水準の中性子線やガンマ線照射サービス、また照射後の試験サービスがGEHへ提供されます。

「原子力発電は私たちの国における最大の低炭素電源であり、低廉な電気の安定的な供給と気候変動への取り組みにおいて重要な要素です。」と、DOE長官のアーネスト・モニッツは最近の幾つかの発表の場で述べています。

GEHは、現在、DOEの資金援助を受け、オークリッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory) と共同で、応力腐食割れおよび照射に対し耐性の高いステンレススチールの開発にも取り組んでいます。

GEは、今年4月にグリーンビルのGEパワー・先端加工施設を開所しました。GEは同施設にこれまで7千3百万ドルの投資をしてきました。イノベーションを推進し、世界中のお客さまにより大きな価値をもたらすクラス最高の技術を開発促進するため、今後数年に亘り、さらに3億2千7百万ドルの投資をする計画です。

GE日立ニュークリア・エナジー(GEH)について

米国ノースカロライナ州ウィルミントンに拠点を置くGEHは、先進の原子炉および原子炉関連のサービスを提供する世界有数の企業です。GEHは、2007年6月にGEと日立製作所の原子力分野の事業提携により設立されました。原子力分野における新たな提携関係の締結により、GEと日立製作所は統一の戦略的なビジョンを掲げ、より広範なソリューションを提供するとともに、原子炉の新設や原子力関連サービスを提供する機会を拡大していきます。この提携関係は、世界中のお客さまに原子炉の性能、出力、および安全性の向上を実現するために必要な技術的リーダーシップを提供します。

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