GEHがベトナムにおける原子力発電所建設の支援を継続

【ベトナム、ハノイ-2015年10月26日】 -GE日立ニュークリア・エナジー(以下、GEH)は、本日、ベトナム原子力庁(VAEA: Vietnam Atomic Energy Agency)と、同庁の軽水炉技術と原子力関連プロジェクト管理の見識を深めることを目的とした覚書(MOU)を締結しました。本合意に基づきGEHとVAEAは、ベトナムの民生用原子力発電プログラムに従事する資格要件を満たす人材を育成するため、教育や研修を共同で実施します。

GEHの上級副社長であるディビット・スレジィックは、本日、VAEA副長官のグエン・ティ・トゥ・チャン氏と共に、VAEAハノイオフィスにおいて覚書署名式に臨みました。また、米国大使館主席公使のスーザン・サットン氏とベトナム科学技術省副大臣のチュ・ゴック・アイン氏がこの署名に立ち会いました。

「ベトナムは、急増するエネルギー需要を満たすために、二酸化炭素排出量の少ない原子力発電に期待を寄せています。GEHはベトナム国内での原子力発電所建設を引き続き支援していきます。」とスレジィックは述べました。

この覚書に基づき、GEHはVAEAの職員に対し、原子力安全文化、プロジェクト管理、品質保証などを学ぶ業務機会を提供します。

今回の合意は、原子力発電を採用する各国で、現地の専門的な知見を生かしながら、原子力発電所の建設を行うというGEHの方針に沿ったもので、ここ数カ月、GEHがベトナムで署名した4番目の覚書となります。今年2月には、ベトナム放射線・原子力安全庁(VARANS: Vietnam Agency for Radiation and Nuclear Safety)と、原子力安全分析分野における人材強化を目的とした覚書を締結しています。

さらに、2014年秋には、ハノイ工科大学および電力大学と、原子核工学・技術分野での協力を目的とした覚書を締結しました。直近では、この2つの大学から派遣された12名の学生が、ノースカロライナ州ウィンルミントンのGEH本社でのインターンシップを終了しています。

「ベトナムの学生に原子力産業を紹介し、その研修機会を提供することは私たちにとっても有益な経験となっています。彼らがベトナムでの原子力産業発展に重要な役割を果たすことを期待するとともに、私たちと過ごした時間が将来の彼らの成功に貢献するものと信じています。」とGEHのCOOであるジェイ・ワイルマンは述べています。

補足情報

10月23日、GEHの主席技術顧問であるエリック・ローエン博士が、ベトナムの国家科学・技術・環境委員会からの約50人の出席者を前に、昨年、米国原子力委員会の認証を取得した革新型単純化沸騰水型原子炉(ESBWR: Economic Simplified Boiling Water Reactor)設計を含む沸騰水型原子炉の発展について講演を行いました。

ESBWRは、先進の受動的安全システムを採用しており、炉心損傷頻度において世界で最も安全と認められた原子炉設計です。施設内外での交流電源喪失時や作業員による操作がない場合でも、7日間以上の自己冷却が可能で、能動的安全システムを持つ他の原子炉よりポンプや作動機器の設置数を約25%削減できるため、発電キロワット当たりで最も低廉な運転や保守、人員コストを実現します。

ベトナムは2030年までに10,000メガワットを超える容量の原子力発電を導入する計画を立てています。GEHは、世界で最も安全な原子炉技術のプロバイダーとして、急速に拡大するベトナムのエネルギー需要に応えるべく技術と人材育成プログラムの提供を通じて、ベトナムを支援する理想的な役割を担うことができると考えています。

GE日立ニュークリア・エナジー(GEH)について

米国ノースカロライナ州ウィルミントンに拠点を置くGEHは、先進の原子炉および原子炉関連のサービスを提供する世界有数の企業です。GEHは、2007年6月にGEと日立製作所の原子力分野の事業提携により設立されました。原子力分野における新たな提携関係の締結により、GEと日立製作所は統一の戦略的なビジョンを掲げ、より広範なソリューションを提供するとともに、原子炉の新設や原子力関連サービスを提供する機会を拡大していきます。この提携関係は、世界中のお客さまに原子炉の性能、出力、および安全性の向上を実現するために必要な技術的リーダーシップを提供します。

以上