第七回原子力行動原則レビュー会議

2015年12月3日
日立GEニュークリア・エナジー株式会社

日立GEニュークリア・エナジーは、2015年5月12日‐13日に、イギリス・ロンドンで開催された原子力行動原則第七回レビュー会議に参加しました。会議は世界原子力発電事業者協会(WANO)の支援を受けて行動原則事務局により主催され、議長はカーネギー平和財団が務めました。

事務局より、原子力業界における課題と動向が原子力行動原則の活動枠組み(NuPOC)の継続可否に影響を与えていること、および、レビュー会議に至るまでの参加企業との会話について説明がありました。一部の企業は、経済的および組織改変上の課題に直面しており、NuPOCへの参加を継続できるか不確実な状況です。キャンドゥ・エナジー社は2015年NuPOCへの参加を維持することができないと宣言し、レビュー会議を欠席しました。アレバ社は事情により参加することができず、ロスアトム・オーバーシーズ社も組織改変の真っただ中にあり、参加することができませんでした。会議出席者は、欠席した企業が行動原則とその活動に重要な貢献をしてきたことを認識し、次回レビュー会議へ向けて再び積極的な参加を促すよう試みることとしました。同時に、他の関連する原子力発電所メーカーおよび研究炉メーカーにも参加を呼びかけることとしました。これらの展開を踏まえて、レビュー会議参加企業はNuPOCの今後について、カーネギーや専門家と共に広く意見を交わしました。業界や個々の企業が現在直面している重大な課題とそれがNuPOCに与える影響を認識しつつ、参加企業は、行動原則そのものの重要性と、行動原則が公共および原子力輸出産業に及ぼす利益の重要性を強調しました。参加企業はNuPOCの有意義な進め方を検討し、次回レビュー会議で最終決定をすることで合意しました。

参加企業は、アルゼンチンの研究用原子炉供給会社であるINVAPの参加を、行動原則の新たな支持者として歓迎しました。INVAPは自社がどのように行動原則を適用しているかに関する詳細な説明を実施しました。加えて、INVAPは、顧客国との仕事へ行動原則を適用する中での課題や教訓について詳細なケーススタディを発表しました。参加企業は、原子力民間エネルギー計画の設立に関心のある国に不可欠な知識と専門性を形成する助けとなる研究用原子炉の役割について意見を交わしました。参加企業は行動原則の実施活動やベストプラクティス(従業員教育・経営層の取り組み・サプライチェーンやその他パートナーへの普及の分野)に関する最新情報を交換しました。
原子力の安全およびセキュリティの主要な進展、原子力新規参入国が必要なインフラや安全文化を確立するための国際的な試み、福島事故からの教訓について意見を交わすため、著名な専門家が参加しました。今回のレビュー会議のゲストは以下の通り:

  • Ken Ellis氏-WANO CEO
  • Roger Howsley氏-世界核セキュリティ協会(World Institute for Nuclear Security, WINS)事務局長
  • André-Claude Lacoste氏-NuPOC専門家、フランス原子力安全庁(French Nuclear Safety Authority)元長官、原子力安全条約(Convention on Nuclear Safety, CNS)第六回レビュー会議議長
  • Jukka Laaksonen氏-国際原子力安全諮問グループ(INSAG)副議長、フィンランド放射線・原子力安全庁(STUK)元長官

Ken Ellis氏、Jukka Laaksonen氏、André-Claude Lacoste氏を迎え、参加企業は原子力の安全の発展やIAEA、WANO、およびCNSや規制局等、その他の原子力関係者による現状の取り組みについて、原子力発電計画を発展する様々な段階において原子力の安全を向上させるため、広範に議論しました。原子力発電所の運転前に、しっかりとした原子力安全文化やインフラを確保するための、原子力新規参入国および原子力に関心のある国の課題には、特に注意が払われました。参加企業はこれらの課題に取り組むにあたり、関与する様々な原子力関係者個人および共同の責任について検討しました。

参加企業は関連原子力機関および関係者間で、原子力プログラムを発展する国の取り組みについて、より良くコミュニケーションをとる必要性を強調しました。加えて、参加企業の役割として、これらの原子力新規参入国で国際的な安全基準が満たされていることを確保する手助けをすることを思案しました。更に、参加企業は、そのようなアウトリーチ活動を拡大するため、業界の集団的努力の重要性についても検討しました。また、メーカーとしても原子力の安全の継続的な向上のために努力し、発電事業者の運転経験から学び続けたいことを確認しました。Roger Howsley氏を迎え、参加企業は原子力セキュリティ(特にサイバー・セキュリティ)の最近の発展について意見を交わしました。この話し合いの中で、Roger Howsley氏は原子力セキュリティの確保に関わる様々な組織間およびそれぞれの組織内部での継続したコミュニケーションの重要性を示しました。加えて、セキュリティに対する疑問に対処する共同責任があることを強調しました。ゲスト達は、原子力発電の普及と発展における高い安全・セキュリティ基準を強化するため、また、新規参入国に強い原子力安全・セキュリティインフラ・文化の確保を手助けするため、行動原則の重要性を強調しました。

参加企業は、カーネギーや専門家の支援を受けて、適用している全ての企業が共にNuPOCを再び活気づけるよう努力することを確認し、会議を締めくくりました。
次回のレビュー会議は2016年1月に開催される予定です。

原子力発電所及び原子炉輸出者のための行動原則(NuPOC)の詳細については、www.nuclearprinciples.org をご参照ください。