イノベーションで
未来を守る。
日立の革新軽水炉Highly Innovative ABWR(HI-ABWR)は、
福島事故の教訓を反映した英国・欧州の規制要求を満たし、
英国の設計認証を取得した国際標準ABWR設計をベースに、
さらに新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代の軽水炉です。
災害への対策、万一の事故進展の抑制、
外部環境への影響の抑制など革新的安全性を備えています。
また、高燃焼度燃料による使用済燃料の削減と
負荷追従運転による電力系統の安定をとおして
カーボンニュートラルに貢献します。
日立のHI-ABWRは、強じんな原子炉建屋と安全設備の分離配置により、地震や津波、航空機衝突、内部火災、溢水などによる影響を最小限に抑えます。
さらに万一の事故時には、外部電源や運転員の操作に頼ることなく、自然の力で作動する静的安全システムが、炉心や溶融燃料の冷却、放射性物質の閉じ込めを担います。これにより、事故の進展と外部環境への影響を抑制します。
日立のBWR技術は進化し続けています。
日立の原子力事業への取り組みは、1957年に運転を開始した研究用原子炉に始まります。
1970年に日本初の商業用軽水炉の営業運転を開始以降、数多くのプラントを供給してきました。
福島事故の教訓も加えて、信頼性向上活動や予防保全技術開発を進め、より高い安全性を求め続けていきます。

原子炉建屋の外壁は、航空機の衝突に耐えられるように設計されており、物理的な衝撃範囲だけでなく、航空機の衝突時に発生する振動の伝搬範囲も最小限に抑えます。
万一の事故発生時に炉心の著しい損傷を防止する「設計基準事故対処設備」と「重大事故等対処設備」の配置を、耐火・止水機能を備えた壁で4つに区分することで、内部火災や、配管破断による溢水の影響を区分ごとに限定し、影響を最小限に抑えます。
建屋の強じん化 航空機衝突などの物理衝撃に対する堅牢な外壁は、耐震性も兼ね備え、建物を物理衝撃および地震による損傷から防護します。安全性を維持し、同時に、建築資材の増加を抑えることで経済性の向上を実現します。
横拘束効果を活用した高耐震化 建屋を構築する鉄筋コンクリートだけでなく、建屋周囲の岩盤や埋め戻し土による横拘束効果を活用することで、建屋の耐震機能を強化します。
低重心化、機器の高耐震設計による耐震性の向上 重量機器の下階設置と上部スラブ低減により、建屋全体を低重心化することで、さらなる耐震機能の強化を図ります。また、建屋だけでなく、機器についても高耐震設計の採用により、発電所全体の耐震性向上を実現します。
外部環境への放射性物質の放出を抑えるための従来のフィルタベントシステムに加え、希ガス分離膜と、従来除去することが困難であった有機ヨウ素を除去可能な新ヨウ素除去フィルタを導入し、大気に放出する蒸気と水素から放射性希ガスと有機ヨウ素を除去することで、過酷事故時でも住民の避難を不要とします。
原子炉圧力容器より高所に設置された冷却水源によって、炉内からの蒸気を冷やして循環させることで炉心を冷却します。自動起動により、24時間運転員の操作は不要です。
万一、炉心損傷が発生し、原子炉圧力容器から溶融した燃料(デブリ)が落下した場合、デブリの輻射熱などにより溶融弁が作動し、重力によって冷却水が導入され、3日間の溶融炉心冷却が可能です。さらに、コアキャッチャを設けてデブリの床面への浸食を防止します。