原子力発電所の配管は、高温・高速の水や蒸気が流れるため、流れ加速型腐食やエロ―ジョンによって配管の厚みが減少し、配管損傷の原因となります。このため、日本機械学会の規格に基づき、配管減肉の管理が義務付けられています。管理対象となる配管は1プラントあたり約2万箇所あり、さらに1箇所につき数100点の肉厚測定が必要です。この膨大な測定量により、定期検査の長期化が懸念されています。
当社は、日立が推進するLumadaの一環として、AIによる減肉リスク予測と非接触UTセンサ(※1)を組み合わせた配管減肉管理を新たに構築し、定期検査の短縮や稼働率・安全性向上に貢献します。
過去の配管肉厚測定実績や、計器から得られた配管内流体情報(プロセスコンピュータデータ)を活用し、AIによる減肉予測モデルを構築。膨大な測定箇所に対して、減肉のリスクが高い箇所を短時間で抽出・分類し、測定の優先度を策定し、合理的な検査計画を提案します。
英国Bristol大学と共同で開発した非接触UTセンサにより、従来の方法よりも短時間での配管肉厚の測定を実現。
センサ設置後は保温材着脱が不要となり、さらに延長ツールの取り付けにより高所測定も容易になるため、2回目以降の測定時間・被ばく量低減に寄与。短期定検に資する効率的な検査が可能となります。
