GE日立ニュークリア・エナジー、ESBWRの米国NRC最終設計承認を取得

【ノースカロライナ州ウィルミントン 2011年3月9日】GE日立ニュークリア・エナジー(GEH)は、本日、同社の次世代原子炉である革新型単純化沸騰水型原子炉(ESBWR)が、米国原子力規制委員会(NRC)より最終安全評価書(FSER)と最終設計承認(FDA)を受領したと発表しました。これにより、ESBWRの設計に安全面および技術面で問題がないことをNRCから承認されたことになります。

NRCからのFSERの受領は、2011年秋までにNRCから設計認証(DC)を得るための重要な一歩であり、米国におけるESBWRのDC取得は最終段階を迎えます。また、米国NRCよりFDAを得たことは、国際市場への展開においても重要な意味を持ち、米国におけるFDA取得を「Country of Origin」(原子炉設計開発国)での設計認可の取得とみなす国々において、「第3世代プラス」の原子炉であるESBWRが世界で数多く建設される途が開かれることになります。

ミシガン州の電力会社DTEエナジー社は、デトロイトの南35マイルの地にある既存のフェルミ原子力発電所2号機の近隣に新設する3号機の炉型にESBWRを選定しました。NRCは現在、DTEエナジーから提出されたフェルミ原子力発電所3号機の建設・運転一括申請を審査中であり、この申請書が、今後、ESBWRの代表建設・運転一括申請を行う際のリファレンスとして参照されます。

ESBWRは、世界最先端の受動的安全性を備え、設計と操業が一段と簡素化され、現在市場にあるものの中で最も炉心損傷頻度が少ないものとなっています。ESBWR1基の建設により、数千の建設関連の新規雇用と数百の専門技術者の雇用が生み出されるほか、地域の産業振興にも繋がります。

GEHのキャロライン・リーダ社長兼CEOは、「ESBWRが現実のものになるまであと一歩のところまできました。FSERとFDAの取得はESBWRの世界拡販に向けての重要な前進であり、これまでの審査の過程におけるNRCの真摯な努力に感謝するとともに、今秋に予定されているESBWRの最終設計認証の取得が予定通り進んでいることを喜ばしく思います」と述べています。

現在建設が予定されている案件の一つに、大規模な原子力増設計画を発表したインドがあります。インド政府によって指定されたサイトには、複数のESBWRが建設される見通しです。

また、GEHは、2011年1月にポーランドのラファコおよびグダニスク造船所と、2011年2月には、米国のロッキード・マーティンとサプライチェーン拡大に向けて合意しているほか、2011年2月にはポーランドのポーラトム(POLATOM)と研究開発における協力について合意しています。

GE日立ニュークリア・エナジーについて

米国ノースカロライナ州ウィルミントンに拠点を置くGE日立ニュークリア・エナジー(GEH)は、改良型原子炉や原子力燃料、および原子炉関連のサービスを提供する世界有数のプロバイダーです。GEHは、2007年6月に、GEと日立製作所の原子力分野の事業提携により設立されました。原子力分野における新たな提携関係の締結により、GEと日立製作所は統一された戦略的なビジョンを掲げ、より広範なソリューションポートフォリオを提供するとともに、原子炉の新設や原子力関連サービスを提供する機会を拡大します。この提携関係は、世界中のお客さまに原子炉の稼働率、出力、および安全性の向上を実現するために必要な技術的リーダーシップを提供します。

報道機関お問い合わせ先

Michael Tetuan
GE Hitachi Nuclear Energy
+1 910 819 7055
michael.tetuan@ge.com

Tom Murnane or Howard Masto
Masto Public Relations
+1 518 786 6488
tom.murnane@mastopr.com
howard.masto@ge.com

以上