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GE日立ニュークリア・エナジー社とエクセロンがクリントン原子力発電所で、医療分野における重要な放射性医薬品原料の製造をめざすことを発表

放射性医薬品原料の処理施設候補となるニュービュー・ライフ・サイエンスおよびノーススター・ニュークリア・メディカル・ラジオアイソトープとも覚書を締結

【米国ノースカロライナ州ウィルミントン 2011年9月12日】GE日立ニュークリア・エナジー(GEH)とエクセロンは、毎年数百万件以上の核医学検査に使用される放射性同位体のモリブデン-99の供給不足を補うため、イリノイ州クリントンにあるクリントン原子力発電所において、モリブデン-99の製造に係る実用調査研究を共同で実施すると発表しました。

モリブデン-99の自然壊変により生成されるテクネチウム-99mは、心臓、腎臓、肺、肝臓、脾臓、骨、および血流の検査など、約85%の核医学検査に使用されています。テクネチウム-99mの原料であるモリブデン-99の重大な供給不足に対応するため、GEHは、米国エネルギー省国家核安全保障局(NNSA)の地球的規模脅威削減イニシアティブ(GTRI)との協業により、高濃縮ウランに依存せず、モリブデン-99を米国内で供給する方法を開発しています。これは同時に、同国の重要な核不拡散イニシアティブを推進します。

エクセロンのクリントン原子力発電所は現在、他の医療分野で使用されるコバルト-60を製造しています。来年には、GEHとエクセロンは、原子炉で照射されたモリブデンを毎週取り出すことが可能なシステムの開発に取り組む計画です。モリブデン-99の半減期は66時間と非常に短いため、毎週モリブデン-99を供給できるシステムとなる予定です。

エクセロンの米国中西部担当上級副社長であるブライアン・ハンソンは、「米国中で広く使用され、毎日数万人を助けるために必要な放射性同位体を米国内で製造・供給することに関わることができ光栄です。」と述べました。

GEH燃料サイクル・オペレーション担当上級副社長であるケビン・ウォルシュは、「米国民の健康に直接、影響を及ぼすモリブデン-99の供給不足に対応するため、エクセロンと米国政府に協力できることを嬉しく思います。GEHの新しい放射性同位体の製造技術は、米国内で推定されている需要の約半分にあたる量を供給できる可能性があり、これにより患者は、必要とする重要な核医学診断を安定的に受けられるようになります。」と述べました。

GEHは、高濃縮ウランを使用することなく、既存の原子炉でモリブデン-99を製造する先進的な供給方法を開発しています。原子炉から取り出したモリブデン-99は、許可された専用輸送容器で安全に複数の処理施設へ輸送され、そこで輸送可能な状態に加工された後、米国全土の放射性医薬品を扱う薬品業者に輸送されます。

ニュービュー・ライフ・サイエンスおよびノーススター・メディカル・ラジオアイソトープとも覚書を締結

GEHはモリブデン-99の処理施設候補であるテキサス州デントンのニュービュー・ライフ・サイエンス(NuView Life Sciences, Inc.)およびウィスコンシン州ベロイトのノーススター・メディカル・ラジオアイソトープ(NorthStar Medical Radioisotopes, LLC)と覚書を締結しました。

ニュービュー・ライフ・サイエンスの会長兼CEOであるポール・クロエは、「テクネチウム-99の米国内での供給に向け、GEHおよびエクセロンと共同で開発に取り組めることは、放射性医薬品分野において明るいニュースです。デントン、ダラス、フォートワースにある我々の製造設備や従業員が本プロジェクトに貢献し、重要な放射性医薬品の安定供給実現に向け、GEHおよびエクセロンを支援する重要な役割を果たせると確信しています。」と述べました。

ノーススター・メディカル・ラジオアイソトープのジョージ・メッシーナ会長兼CEOは「当社は、核医学関係者が直面している重大な課題を解決するためGEHとエクセロンの取り組みに貢献できることを楽しみにしています。GEHとエクセロンによる製造を補完する当社のジェネレーター技術の導入により、本プロジェクトが成功する可能性が飛躍的に高まります。またウィスコンシン州ベロイトとロックの当社社員にとって大変良い機会でもあります。」と述べました。

NNSAは、2009年9月、米国内で高濃縮ウランを使用せずにモリブデン-99を製造するGEHのプロジェクトを推進するため、費用分担協力契約を締結し225万米ドルを提供しました。今回の、エクセロン、ニュービュー・ライフ・サイエンスおよびノーススター・メディカル・ラジオアイソトープ各社との提携は、GEHの本プロジェクトの重要なマイルストーンであり、米国内向けに高濃縮ウランを使用せず、モリブデン-99を製造し安定供給するというNNSAの目標に近づくものです。

GEは過去半世紀以上にわたり、医療用および産業用の放射性同位体の供給をしてきました。GEの研究炉(GETR)は1959年に運用開始され、商業用に認可された世界初の研究炉です。現在、放射性同位体の供給に適用される規格や仕様の多くは、GEが開発したものです。GETRの運用の結果、GEはモリブデン-99を含む30種類の放射性同位体を医療用および産業用に供給してきました。

GE日立ニュークリア・エナジーについて

米国ノースカロライナ州ウィルミントンに拠点を置くGE日立ニュークリア・エナジー(GEH)は、改良型原子炉および原子炉関連のサービスを提供する世界有数の企業です。GEHは、2007年6月に、GEと日立製作所の原子力分野の事業提携により設立されました。原子力分野における新たな提携関係の締結により、GEと日立製作所は統一された戦略的なビジョンを掲げ、より広範なソリューションポートフォリオを提供するとともに、原子炉の新設や原子力関連サービスを提供する機会を拡大します。この提携関係は、世界中のお客さまに原子炉の稼働率、出力、および安全性の向上を実現するために必要な技術的リーダーシップを提供します。

報道機関お問い合わせ先

Michael Tetuan
GE Hitachi Nuclear Energy
+1 910 819 7055
michael.tetuan@ge.com

Tom Murnane or Howard Masto
Masto Public Relations
+1 518 786 6488
tom.murnane@mastopr.com
howard.masto@ge.com

以上