新型原子炉技術における世界的なリーダーがTVOにESBWRを提供
【フィンランド ヘルシンキ 2012年3月27日】テオリスーデン・ヴォイマ社(Teollisuuden Voima Oyj (TVO))は、フィンランド西岸にある同社オルキルオト原子力発電所4号機建設の入札にGE日立ニュークリア・エナジー(GEH)を選定しました。これによりGEHは、世界最高クラスの安全性を誇る業界標準ベースの原子炉である、革新型単純化沸騰水型原子炉(ESBWR)を入札することになります。これは、今年2月にTVOとGEHがフィージビリティ・スタディの契約を締結したことを踏まえたものとなります。
「TVOから新型原子炉建設の入札参加について正式指名をいただき、非常に光栄です。」と、GEHのダニー・ロデリック新規プラント担当上級副社長は述べました。「これは、GEHのESBWR技術が、オルキルオト4号機に適した安全かつシンプル、また確実なソリューションであることを示しています。GEHでは、技術、工程、および予算に関するTVOからの要件に応えるべく、プロジェクトパートナーと提携してサプライチェーンを強化し、競争力の高い、包括的な提案を準備しています。これにより、ESBWRの法規制準拠、セキュリティ、および品質などの各要件を満たす能力をTVOに証明できると期待しています。」
ESBWRの特長は、受動的安全性への対応、設計のシンプルさ、および先進的なモジュール型建設方式です。GEHが、日本と台湾におけるABWRの新規建設プロジェクトを通じて得た豊富な経験が活かされています。本入札では、GEHが有する実績あるサプライチェーンと、予定どおりの建設予算で実現する高い現地調達率が提示されます。また、ESBWRの受動的安全性機能は、全交流電源喪失時や操作作業員に頼ることなく1週間、原子炉の安全な自動冷却が可能となるほか、自動冷却期間の経過後も、簡単な操作での冷却が維持できます。
GEHは世界的に有名なフロー社(Fluor Corporation)と提携し、共同で本入札に備えると同時に、フィンランドにおける現地の事業基盤拡大に努めています。これにより、GEHのグローバルプロジェクト向けサプライチェーンをさらに強化し、ESBWRプロジェクトにおいて最も競争力の高い入札をTVOに提供することができます。TVOへの入札に向けて、GEHが最近実施した施策は以下の通りです。
2012年5月、GEHとフロー社はFinNuclearの支援を受けて、サプライヤー・シンポジウムを主催する予定です。このシンポジウムは、オルキルオト4号機の入札に参加するフィンランド国内のサプライヤーの確認、またフィンランドにおける雇用の創出を目的としています。
今年の初旬に、GEエナジーのジョン・クレニッキCEOは、ヘルシンキにある米国大使館でESBWRモデルを初公開し、フィンランドにおける低炭素代替エネルギーの生産拡大を支援する上で、GEHの原子炉技術が果たす役割について強調しました。今年の夏には、米国にあるGEHのグローバル本社にフィンランドから研修生を招いて、GEHが手掛ける事業と原子力産業について紹介する予定です。
フィンランドには現在4基の原子炉があり、世界原子力協会によると国内の電力の約30%を供給しています。2010年7月に、フィンランドの国会は、TVOの「オルキルオト-4」プロジェクトを含め、さらに2基の原子炉を建設することに関する「原則的な決定」を承認しています。
米国ノースカロライナ州ウィルミントンに拠点を置くGE日立ニュークリア・エナジー(GEH)は、改良型原子炉および原子炉関連のサービスを提供する世界有数の企業です。GEHは、2007年6月に、GEと日立製作所の原子力分野の事業提携により設立されました。原子力分野における新たな提携関係の締結により、GEと日立製作所は統一された戦略的なビジョンを掲げ、より広範なソリューションポートフォリオを提供するとともに、原子炉の新設や原子力関連サービスを提供する機会を拡大します。この提携関係は、世界中のお客さまに原子炉の稼働率、出力、および安全性の向上を実現するために必要な技術的リーダーシップを提供します。
Michael Tetuan
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