GE日立ニュークリア・エナジー、ポーランドにおける原子力インフラの構築を継続

GEH、世界各地での50年以上におよぶ原子力事業経験を活かし、ポーランドのワルシャワ工科大学とMOUを締結

【ポーランド ワルシャワ 2012年10月4日】 今週初めに実施をしたGE(NYSE: GE)のポーランドにおける20周年記念式典に続き、GE 日立ニュークリア・エナジー(GEH)は、本日、ポーランドの傑出した工科大学の1つであるワルシャワ工科大学(Warsaw UT)と覚書(MOU)を締結したことを発表しました。

業界をリードするこの両者間の契約は、ポーランド初の原子力エネルギー計画実行のため、将来の原子力技術者の育成やその他の技術革新の機会を与えるものです。この契約は、現地の専門技術を活かすこと、また原子力を採用する地域のインフラを構築するというGEHの基本方針に則ったものです。

「今回のGE 日立ニュークリア・エナジーとのMOU締結は、原子力業界がポーランドの学界、政府、産業界と協力して、将来のために最適な人的能力やインフラ能力を開発することがいかに重要であるかを示すものです」と国内最大級の大学の1つであるワルシャワ工科大学の総長ジャン・シュミット教授は述べました。

MOUは、各種原子力技術者の育成構想に関するGEHとワルシャワ工科大学の長期に及ぶ提携に基づくものです。2010年、GEHはGateCycle™(原子炉蒸気サイクルのモデル作成に使用されるカスタマイズされたソフトウェアパッケージに関するもの)のライセンス10本をワルシャワ工科大学に寄贈し、ポーランドで将来、原子力発電所を運転する新しい世代の技術者の育成を支援しています。またGEHは、ワルシャワ工科大学が毎年5月に主催する原子力会議の協賛企業でもあります。さらに、ワルシャワ工科大学とポーランド各地にある他の教育機関から複数の学生を迎え、ノースカロライナ州ウィルミントンにあるGEHの米国本社で夏期インターンシップを実施しました。

「1957年にカリフォルニア州バレシトスで初めて原子炉を商用の電力供給網に接続してから、現在建っている唯一の第3世代原子炉の建設に至るまでの50年以上もの間、GEと日立は原子力事業を基礎から築き上げてきました。GEH、GE、日立による国際企業連合は、炉心損傷頻度に基づく世界で最も安全な原子炉を含む、安全で信頼性のある原子力エネルギーをポーランドにもたらすための経験、ベストプラクティス、および最高の技術を有しています」とGEHの事業管理担当副社長であるクレイグ・イールケは述べました。

GEHとワルシャワ工科大学の今回の提携は、将来の原子力発電所の建設と運営に必要とされる原子力技術者や熟練した作業員をポーランド国内で育成することを支援するため、GEHがポーランドにおいて複数の大学と締結した同様の契約の中で最新のものです。たとえば、GEHはワルシャワ工科大学や他の大学と連携して、機械・電気・化学の技術者や腐食防止の専門家など、さまざまな重要である職種の教育およびトレーニングの機会を広げています。

「GEはワルシャワにあるエンジニアリング・デザイン・センターに1,300人以上の技術者を雇用しています。技術者の多くはポーランドの工科大学で教育を受けており、これらの大学が、ポーランドの原子力エネルギー事業を支える高い技能を有する専門家を輩出していることを証明しています」とイールケは述べました。

ポーランドの電力会社、ポルスカ・グルパ・エネルゲティチュナ(Polska Grupa Energetyczna S.A. (PGE))は、国内の電源多様化を支援するために、ポーランド初の原子力発電所の建設を進めています。現在ポーランドでは、電力の95パーセントを石炭火力発電所で賄っています。PGEは、GEHの2種類の最新型原子炉を含む、複数の原子炉技術を検討しており、第3世代プラスの革新型単純化沸騰水型原子炉(ESBWR)は、GEHの最新型原子炉で、世界最先端の受動的安全システムを備えています。さらにGEHの改良型沸騰水型原子炉(ABWR)は、世界で唯一実用化されている第3世代原子炉です。

GEHはこれまでにも、ポーランドにおける将来のプロジェクトを支援するため、以下のような、さまざまな企業や団体とのプロジェクト開発の予備契約を発表しています。

  • GEHのエンジニアリング、調達、建設(EPC)のパートナーであるフロー(Fluor) (2011年)
  • ワルシャワを拠点とするエンジニアリング会社であるエネルゴプロジェクト・ワルシャワ (Energoprojekt Warszawa(EW)) (2011年)
  • スビエルク市に拠点を置き、ポーランド政府へ原子力エネルギー問題に助言するポーランド原子力研究所(Institute of Atomic Energy in Poland(POLATOM)) (2011年)
  • GEHの原子力発電所用機器を製造するポーランドの大手造船会社であるグダニスク造船所(Stocznia Gdansk) (2011年)
  • GEHの原子力発電所用機器を製造するヨーロッパの大手ボイラー・メーカーであるラファコ(RAFAKO) (2011年)
  • グダニスク工科大学(Gdansk University of Technology)、西ポモージェ工科大学(West Pomeranian University of Technology)、シュチェチン大学(Szczecin University)、コシャリン工科大学(Koszalin University of Technology) (2011年)
  • エンジニアリング・サービスのグローバル企業であるSNCラバリン・ポルスカ(SNC-Lavalin Polska) (2010年)

GEHがポーランドの原子力エネルギー活動を支援していることに加え、GEHの親会社であるGEも、ポーランドで、多様でよりクリーンなエネルギープロジェクトにおいて重要な役割を果たしています。本日(10月4日)先刻、GEは、ポーランド中部、ワルシャワから80km南東のラバ・マゾビエツカの北にある新しい2MW(メガワット)の農業用バイオガスエンジンコージェネレーション発電所の起動を支援しました。GEは10月2日には、スタロバ・ボラにある新しい450MWコンバインドサイクル発電所に最新ガスタービン技術を提供すると発表しています。これは、ポーランドで最大のガス火力プロジェクトです。

GE日立ニュークリア・エナジーについて

米国ノースカロライナ州ウィルミントンに拠点を置くGE日立ニュークリア・エナジー(GEH)は、改良型原子炉および原子炉関連のサービスを提供する世界有数の企業です。GEHは、2007年6月に、GEと日立製作所の原子力分野の事業提携により設立されました。原子力分野における新たな提携関係の締結により、GEと日立製作所は統一された戦略的なビジョンを掲げ、より広範なソリューションポートフォリオを提供するとともに、原子炉の新設や原子力関連サービスを提供する機会を拡大します。この提携関係は、世界中のお客さまに原子炉の稼働率、出力、および安全性の向上を実現するために必要な技術的リーダーシップを提供します。

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