GE日立がハノイ工科大学との覚書に署名

GE日立グローバル本社における核専門家による特別講義やインターンシップを含む戦略的MOUの締結

【ベトナム、ハノイ– 2014年9月23日】 – GE日立ニュークリア・エナジー(以下、GEH)は、米国原子力規制委員会(NRC: Nuclear Regulatory Commission)から最新原子炉の設計承認を取得後の本日、ハノイ工科大学(HUST)との核工学・技術分野での協力を目的とした覚書(MOU)に署名しました。

今回のMOUへの署名は、GEとHUSTとの間で、科学技術分野における研修機会を増やし、高度な資格を持つ人材育成に協力することを目的とした、より大規模なMOUの一部を構成します。GEH上級副社長 最高執行責任者 原子力プラントプロジェクト担当のジェイ・ワイルマンは、GE副会長のジョン・ライスを含む数名のGE役員とともに、HUSTキャンパスでの署名式に参加しました。

ジェイ・ワイルマン氏のコメント:
HUSTの学生に原子力産業を紹介し、実践的でやりがいのある業務体験を提供できることを楽しみにしています。今回の合意は、原子力発電を採用する各国に、極めて専門的な知識を活かし、インフラを構築するというGEHの方針の一例と言えます。

GEHとHUSTが署名したMOUは、機械・電気・核工学の各学部に利益をもたらします。このMOUには、インターンシッププログラムを通じて大学生および卒業生にGEHの施設で業務体験をする機会が提供され、彼らに原子力産業と技術を紹介するほか、職能開発のための一般的なビジネス実務や商務的な枠組みの紹介も含まれています。またGEHとHUSTの両者は、沸騰水型原子炉(BWR)技術やその他の問題に関する専門講義やセミナーを開催することにも同意しました。

このプログラムは、ポーランドやフィンランドを始めとする他国の学生向けに実施した教育カリキュラムの成果を基にモデル化されたものです。最初のインターンシッププログラムは2015年を予定しており、HUSTの学生約10名がノースカロライナ州ウィルミントンにあるGEHの本社で夏期を過ごすことになります。

補足情報

ベトナムは、2030年までに10,000メガワットを超える原子力発電容量を達成する計画を立てています。GEHは世界で最も安全な原子炉技術のプロバイダーとして、急速に増大するエネルギー需要に応えられるようベトナムを支援できる理想的な役割を担うことができると自負しています。正に先週、米国原子力規制委員会により革新型単純化沸騰水型原子炉(ESBWR: Economic Simplified Boiling Water Reactor)の設計が承認されました。

ESBWRは完全な受動的安全(パッシブセーフティ)システムを備えており、炉心損傷頻度に基づけば世界で最も安全な承認済みの原子炉設計と言えます。この原子炉は、オンサイトあるいはオフサイトにて交流電源が失われたり、作業員が操作をしなくても7日間以上の自己冷却が可能です。また、動的安全(アクティブセーフティ)システムを備えた原子炉に比べて、使用するポンプや機械駆動部の数が約25%少なく、1キロワット当たりの予想運用コスト、保守コスト、人件費は業界で最も低いものとなっています。

GE日立ニュークリア・エナジー(GEH)について

米国ノースカロライナ州ウィルミントンに拠点を置くGEHは、先進の原子炉および原子炉関連のサービスを提供する世界有数の企業です。GEHは、2007年6月にGEと日立製作所の原子力分野の事業提携により設立されました。原子力分野における新たな提携関係の締結により、GEと日立製作所は統一された戦略的なビジョンを掲げ、より広範なソリューションポートフォリオを提供するとともに、原子炉の新設や原子力関連サービスを提供する機会を拡大します。この提携関係は、世界中のお客さまに原子炉の性能、出力、および安全性の向上を実現するために必要な技術的リーダーシップを提供します。

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