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Hitachi GE

日立GEニュークリア・エナジー株式会社

ダーリントンのクリーンエネルギープロジェクトに「BWRX-300」小型モジュール式原子炉技術を採用

2021年12月2日
GE日立・ニュクリアエナジー

GE日立・ニュクリアエナジー(以下、GEH)は、カナダ・オンタリオ・パワー・ジェネレーション社(以下、OPG)より、ダーリントン新原子力発電所プロジェクトのテクノロジーパートナーに選ばれました。GEHは、OPGと協力して、小型モジュール炉(以下、SMR)である「BWRX-300」をダーリントンに建設します。早ければ2028年に完成する予定です。

GEHの社長兼CEOであるジェイ・ワイルマンは「OPGにテクノロジーパートナーとして選ばれたことを感謝します。OPGはオンタリオ州の気候変動対策のリーダーであり、SMRの世界的リーダーになることをめざしています。」と述べています。

OPGの社長兼CEOであるケン・ハートヴィックは「原子力は、実績のあるゼロエミッションのベースロードエネルギー源であり、2040年までに企業としてのネットゼロを達成し、2050年までに経済全体の効率的な脱炭素化の触媒として機能できると確信しています。OPGは、業界をリードする技術パートナーであるGEHとともに、ダーリントンにSMRの革新的な技術を導入することで、カナダ、そして世界における次世代原子力発電の開発・導入の道を切り開いていきます」と述べています。

BWRX-300のような先進的な原子力技術は、GEのエネルギー移行におけるリーダーシップの重要な柱となっています。BWRX-300は、運転中に二酸化炭素を排出せず、建設・運転コストを大幅に削減できるように設計されています。また、特許を取得済である画期的な安全性、実績のあるコンポーネント、米国NRCで認証されたESBWRのライセンスベース、そして既存のライセンスされた燃料設計という組み合わせにより、GEHは10年間で革新的なカーボンフリーのベースロード電源を提供することができます。

さらにBWRX-300は、気候変動対応に加え、GEとOPGのパートナーシップにより、オンタリオ州とカナダに大きな経済的なメリットをもたらす可能性があります。オンタリオ州に本社を置くGEH SMRテクノロジーズ・カナダ(GEH SMRカナダ)は、これまでにBWRX-300のカナダ及び世界での展開をサポートするため、80名の高度な技能者の雇用を創出しました。

GEH SMRカナダのカントリーリーダーであるリサ・マクブライドは「BWRX-300チームの構築に伴い、オンタリオ州で多くの熟練した高所得の雇用を創出していく予定です」と述べています。

GEHが委託したPwCカナダによる独立したレポートによると、オンタリオ州におけるBWRX-300の初号機の建設と操業は、直接的な雇用創出に加え、約23億ドルの国内総生産(GDP)、19億ドルの労働所得、7億5千万ドルの連邦・州・市の税収を生み出すことが期待されています。

GEのカナダの原子力産業に対する支援は、1959年代初頭にさかのぼります。カナダ発の原子力発電所である実証炉(NPD)の建設を支援し、これがCANDU炉の基礎となりました。現在、GEHはカナダの複数の企業と提携し、BWRX-300の導入をサポートするサプライチェーンを構築しています。

BWRX-300への関心は世界中で高まっています。GEHはカナダに加えて、米国、ポーランド、エストニア、チェコの電力会社や企業と、この技術の導入を検討する契約を結んでいます。

GE日立・ニュクリアエナジーについて

GE日立・ニュクリアエナジー(GEH)は、先進的な原子炉と原子力サービスを提供する世界有数の企業です。GEHは、世界の原子力産業に貢献するためGEと日立が締結したグローバルな原子力アライアンスによって、2007年に設立されました。この原子力アライアンスは、単一の戦略的ビジョンを実行することで、より幅広いソリューションのポートフォリオを構築し、新しい原子炉やサービスの機会に向けて能力を拡大しています。このアライアンスは、原子炉の性能、出力、安全性を効果的に高めるために必要な技術的リーダーシップを世界中のお客さまに提供します。

GEH SMRテクノロジーズ カナダについて

GEH SMRカナダは、オンタリオ州に拠点を置き、カナダのお客さま、関係者、サプライヤー、パートナーと協力しながら、カナダにおけるBWRX-300の展開をサポートしています。

以上

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