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Hitachi GE

日立GEニュークリア・エナジー株式会社

  • テネシー川流域開発公社(TVA)が米国エネルギー省(DOE)の小型モジュール炉プログラム助成金8億ドルを申請する連合を主導
  • デューク・エナジー(Duke Energy)、GEベルノバ BWRX-300の標準設計とライセンス供与を進める活動に投資
  • アメリカン・エレクトリック・パワー(American Electric Power)、インディアナ州の発電所における事業展開の候補技術としてBWRX-300を選択

2025年1月17日 ノースカロライナ州ウィルミントン - GEベルノバ傘下で原子力事業を営むGE日立・ ニュクリアエナジー(以下、GEH)は、本日、米国でのBWRX-300小型モジュール炉(以下、SMR)の導入を加速するため、協力関係にある電力会社ならびにサプライチェーンパートナーの連合に参画することを発表しました。

TVAが率いるこの連合は、DOEの第3世代+(プラス)SMRプログラムにおける8億ドルの財政支援を申請しました。当該連合はベクテル(Bechtel)、BWXテクノロジーズ(BWX Technologies/BWXT)、デューク・エナジー(Duke Energy)、米国電力研究所(Electric Power Research Institute/EPRI)、GEH、アメリカン・エレクトリック・パワー(AEP)傘下の企業であるインディアナ・ミシガン・パワー(Indiana Michigan Power)、オークリッジ提携大学群(Oak Ridge Associated Universities)、サージェント&ランディ(Sargent & Lundy)、スコット・フォージ(Scot Forge)及び他の電力会社や最先端の原子力プロジェクト開発者、及びテネシー州政府がメンバーとなっています。

GEベルノバのCEOであるScott Strazikは、次のように述べています。「よりクリーンで、より安全なエネルギーの未来の実現にあたり、原子力は中心的な役割を担っています。この助成金による資金提供は、前に進む上で中核的な役割を果たすでしょう。米国においてSMRの導入を加速させるために、TVAや、他の電力会社、そしてサプライチェーンパートナーから成るこの強力なチームと協働できることを楽しみにしています。」

TVAは、テネシー州オークリッジ近隣のクリンチリバーサイトへの導入の可能性を見据えて、BWRX-300 SMRを選定しました。DOEから財政支援を受けた場合、TVAは本サイトでの最初のSMR建設を2年早め、2033年に商業運転を開始する予定です。

TVAの社長兼CEOであるJeff Lyashは、次のように述べています。「原子力は、最も信頼でき、最も効率が良いエネルギーとして世界でも認知されています。今後、米国を拠点とする強力なサプライチェーンを有し、世界経済の原動力となるエネルギーと言えるでしょう。」

GEHはまた、デューク・エナジーがBWRX-300のSMR技術の標準設計とライセンス供与を進める活動に投資する契約を締結したこと、ならびにDOEによる資金提供を前提としてアメリカン・エレクトリック・パワーがインディアナ州スペンサー郡にあるインディアナ・ミシガン・パワーのロックポート発電所で進める事業にBWRX-300を選定したことについても、本日発表しました。

GEベルノバの電力事業担当であるMaví Zingoniは、「オンタリオ・パワー・ジェネレーションのダーリントンサイトでのBWRX-300初号機導入が大きな進展を見せる中、今回の発表が行われたのは、当社のSMR技術に対しての信頼度が業界内で高まっていることを示しています。」と述べています。

BWRX-300の世界展開に向けた機運は高まっています。2023年3月、オンタリオ・パワー・ジェネレーション(以下、OPG)、TVA、Synthos Green Energyが、GEHと技術協力について合意したことが発表されました。これは複数の地域で展開できるような設計の実現を目的としてBWRX-300の設計費用の一部を各社が負担するものです。

OPGとGEHとの協力体制は、OPGの原子力発電運営実績におけるレガシーと、GEHの沸騰水型原子炉技術での経験を融合させ、シナジーを増幅します。これはオンタリオ州における主要なエネルギーのイニシアティブとなり、トロント近郊のOPGのダーリントンサイトでのBWRX-300初号機導入へとつながることとなります。このサイトで、今年後半に着工が予定される初号機の建設準備作業は既に完了しており、商業運転は2029年末までに開始予定です。本サイトでは、合計4基の原子力発電所の建設を予定しています。

BWRの第10世代設計たるBWRX-300は、GEベルノバのエネルギー転換におけるリーダーシップの重要な柱です。BWRX-300は、お客さまの脱炭素化目標の達成を支援するだけでなく、既存の認証済みの原子燃料、発電設備の単純化、性能実績のある部材、及び米原子力規制委員会(NRC)が認証済みの原子炉、これらを独自に組み合わせることで、建設費および運転費用が抑えられるよう設計されています。さらにBWRX-300は、GEHの数十年に亘るBWR運転経験やイノベーションに立脚しており、これには標準設計、実証された技術モデル及びGEHの国境を越えた規制当局との連携などが用いられています。

GEベルノバについて

GEベルノバは、発電、風力、および電化事業を含む、計画的な目的に基づくグローバル・エネルギー企業であり、高度研究、コンサルティングサービス、金融サービス等のアクセラレータービジネスの支援を受けています。
GEベルノバは、130年間にわたり世界の課題に取り組んできた経験を基に、引き続き世界の電化を推進すると同時に脱炭素化への取り組みにより、エネルギー移行を先導する立場にあります。そしてお客さまの経済を活性化させ、健康、安全、保障、また生活の質(QoL)の向上に不可欠な電力を供給しています。米国マサチューセッツ州ケンブリッジに本社を置き、世界100カ国以上で80,000人を超える従業員を雇用しています。企業理念である「The Energy to Change the World(世界を変えるエネルギー)」に裏付けられたGEベルノバの技術は、より安価で、より信頼性が高く、より持続可能で、より安全なエネルギーの未来の実現に寄与します。

GEベルノバの原子力事業は、株式会社日立製作所(以下、日立)との世界における提携を通して、原子燃料バンドル、サービス、および最先端の原子炉設計を提供する世界トップレベルの企業です。弊社の技術には、最も簡素かつ革新的な沸騰水型原子炉設計であるBWRX-300などの沸騰水型原子炉、およびSMRが含まれています。GEベルノバの原子燃料企業であるグローバル・ニュークリア・フュエル(以下、GNF)は、沸騰水型原子燃料および燃料関連エンジニアリング・サービス分野で世界有数のサプライヤーです。GNFは、GEベルノバと日立との共同出資による企業であり、ノースカロライナ州ウィルミントンのGlobal Nuclear Fuel-Americas, LLCおよび久里浜の株式会社グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパンを通じて業務を行っています。

GEベルノバの使命は、その社名に込められています。品質と創意力の不朽の証を示す「GE」は、その遺産として、また「Ver」や「verde」は、地球の緑豊かな生態系を表します。そして「Nova」は、ラテン語の「novus」に由来し、低炭素エネルギーの新しい革新的な時代を意味しているのです。
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将来の見通しに関する記述

本文書には、将来の見通しに関する記述が含まれています。これは将来の出来事に関わる記述であるため、その性質上、程度の差はありますが、不確実な事柄について述べています。将来の見通しに関する記述では、GEベルノバの将来予想される事業業績や財務状況、製品の期待される性能、サービスの影響、それがもたらしうる結果に関して頻繁に述べており、通常、「期待」、「予想」、「意向」、「計画」、「信じる」、「努力」、「予見」、「するだろう」、「だろう」、「見積り」、「予測」、「目標」、「暫定」、「範囲」などの表現が含まれています。将来の見通しに関する記述では、その性質上、程度の差はありますが、不確実な事柄について述べています。例えば、覚書やその下で予想される影響、契約やプロジェクトの提案および入札プロセス、政府の審査プロセスおよび競争、投資やプロジェクトおよびその期待される結果、マクロ経済や市場の状況および変動が会社の事業運営、財務結果、財務状況、グローバル・サプライ・チェーン、および世界経済に及ぼす影響などに関する記述です。

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